被服科30回 高橋 昌代 | 三回目の成人式を前に
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今、蓼科は紅葉の素晴らしい季節で、夜には満点の星がきらめいています。結婚して間もなく蓼科に移り住み、かれこれ34年、畑と庭を苦しみながらも楽しみ、夫婦でレストランとコテージを営んでいます。

散歩に行っては草花を摘み、糸を染めたり、織ったり、木の実や蔓を採ってきてはドライフラワーにして、リースを作ったりしてきました。庭先にある自然すべてが私をわくわくさせるおもちゃになりました。

子供に手がかからなくなったら、東京に習い事に行こうと決めていました。やり残した染と織をもう一度勉強しようと思っていました。ところが、縁あって花のアレンジのお教室に誘われ、楽しい仲間と出会い、英国までガーデン巡りに行くほど夢中になりました。ちょっとかじるつもりのパッチワークも色彩感覚のすてきな先生に出会い、大作にも挑戦し、孫達のためにベビーキルトも作りました。カルトナージュ、トールペイント、藤細工等々。気になる事はみんなやらせてもらいました。考えてみると、みんな手作業でした。

40年近く前に大きな夢を描くわけでもなく、織物に興味があっただけでもなく、織物に興味があっただけで戸板の手工芸クラスに入りました。手工芸全般をかじっただけですが、学生の時に勉強した事が今の生活に活かせるなんて思ってもいませんでした。今ではそれが自分の人生の大きな軸になり、生活のスパイスになっていると実感できるようになったのは、今日このごろです。

主人は畑で野菜を育て、庭の草花は私の担当。すべてレストランの食材になり、花々は食卓の彩りになり、余すところなく使いきっています。理想の形ですね。本人達は必死でやってきましたが、これからは少しゆっくり、味わって暮らして行きたいです。

現在、私は蓼科の気候に合っているドライフラワーのアレンジを製作・販売・お教室を本業の合間にやっています。私の大好きなアレンジをする先生の所でレッスンを受けています。そのための上京も楽しみながら・・・。

お客様の笑顔と季節の移ろいを感じながら、好きな事・好きな物にかこまれ、60・70・80代と手仕事しながら暮らしていくのだろうと思います。かわいいおばあちゃんになるために、手先と笑顔を磨いていこうと思っています。