ヘルシー通信

あなたの体にビタミンCは充分?


2005年度12月号 「あなたの体にビタミンCは充分?」

食べなければビタミンCがストレスで消費されるってご存知ですか?
その他にも、喫煙や激しい運動でビタミンCの利用が高まります。世の中を見回してみると、「ストレスの多い人」「喫煙をする人」「激しい運動する人」は少 なくないです。これらの人たちの食生活が良好でない場合(外食中心でバランスを考慮していないなど)、ビタミンC不足になる可能性があります。それでは、 なぜこれらの条件下でビタミンCの利用度が高まるのかを考えてみましょう。

●「ストレス」の多い状態にあるときに、我々の体の中ではストレスに対抗するためのホルモンがつくられます。このホルモンの合成にビタミンCが関与しているため、ストレスを感じているときにはこのビタミンの利用が高まります。

● 「喫煙」によって、吸い込まれる有害物質の中には活性酸素やフリーラジカルという非常に不安定な物質(=反応性の高い物質)が含まれています。これらの物 質は我々の生体内に存在する物質と比較的容易に化学反応してしまい、ガンなどの病気の原因となっています。この化学反応は酸化反応と呼ばれるもので、生物 の体内では普通に起こる反応なのですが、これらの物質が多いときには、過度に(=制御不能なレベルで)酸化反応が起ってしまいます。ビタミンCはこの過度 に起こる酸化反応を抑える力があるため、これらの物質が体内に多いと、ビタミンCの消費量が増加します。非喫煙者の血中ビタミンC量が一定水準に達するの に必要な摂取量は60 mgなのに対し、喫煙者では同水準を保つのに200 mg必要になるという報告もあります。

●「激しい運動をする人」は酸素消費量が増大し、これに伴い体内に発生する活性酸素量が増加します。この活性酸素を消去するためにビタミンCが消費されます。

以 上のように、ビタミンCはそれぞれの人の習慣や環境によって必要量に変化のでる栄養素なのです。上記した三つの条件は、できることならば避けるほうが良い 習慣であると言っていいと思います。 もし回避できないのならば、ビタミンC不足にならない程度に少々多めに摂るほうが良いでしょう。 ただし、空腹時に1,000 mg以上のビタミンCを摂取すると、まれに下痢を起こすことがあるので、摂り過ぎには注意すべきです。

参考:ビタミンCの1日の推奨量は100 mg(12歳以上の妊婦・授乳婦以外の人)です。

参考文献
「スポーツと栄養と食品」伏木 亨・柴田 克己・吉田 宗弘・下村 吉治・中谷 昭・河田 照雄・井上 和生・横越 英彦・中野 長久 著,朝倉書店 1996
「サプリメントデータブック」吉川 敏一・桜井 弘 編,オーム社 2005
「コンパクト栄養学」脊山 洋右・廣野 治子 編,南江堂 2000

 

食品機能学研究室 小築康弘