かっぱ寿司 新スイーツ開発『キミをトリコにする夢の パンケーキ』プロジェクトを終えて

食物栄養科 柏崎さん

戸板女子短期大学食物栄養科とコロワイドグループが共同で行ったかっぱ寿司の新スイーツプロジェクト。私たちが考案した「キミをトリコにする夢のパンケーキ」の企画から販売までを振り返りました!

こんにちは!学生ライターの柏崎友莉菜です。
今回の記事では、私が昨年10月から約5カ月間、産学連携プロジェクトとして本気で取り組んだ、かっぱ寿司の新スイーツ開発とそれが店頭で販売されるまでの活動内容についてご紹介します。
このプロジェクトは食物栄養科の有志13名と、新幹線のトレーで有名なあの「かっぱ寿司」を運営している、カッパ・クリエイト株式会社様、そして美味しいフルーツといえばの株式会社DOLE様とコラボをして行われました。


昨年10月から活動が始まり、はじめの1カ月間は3チームに分かれ、ひたすらスイーツの考案や企業様に提案するためのプレゼンテーションと試作を行いました。
試作を重ねていくなかで、注文が入ってからできるだけお客様の待ち時間を減らすためにはどこの工程を工夫すればいいのか、価格を抑えるために代わりに何を使用すればいいのか、など解決しなければならない課題が多く出てきました。
私のチームは「クリームが雪崩のように流れ落ちるパンケーキ」を考案しました。パンケーキの周りにフィルムをつけ、お客様が食べるときにフィルムを持ち上げると上に目一杯のせたクリームが流れ落ちるという遊び心あるスイーツですが、クリームが硬すぎるとうまく流れず、緩すぎてしまうとフィルムから溢れてしまい、クリームを理想の緩さにすることがとても難しく、苦戦しました。
さらに、注文が入ってから3分以内にお客様に提供しなければならないというのも難点でした。生クリームを泡だて器で立てて使用するというレシピでクリームを試作をしていたのですが、このレシピでは3分以上時間がかかってしまうため、既にホイップになっているものに生クリームを合わせて少しでも早くお客様にご提供ができるよう工夫しました。

12月に行われた最終試作会とプレゼンでは、全3チームがそれぞれ緊張感を持って、今までで一番良いものになるよう「これが最後」という覚悟をもって頑張りました。
苦戦して何度も試行錯誤したパンケーキ。最後の試作では、今までの反省と改善点をいかし、3分以内で提供することができました。見た目も味も、今までで1番のものができあがり、とても嬉しかったです。
そして、実際に販売される商品が決まる結果発表が行われました。室内がみんなの緊張感で溢れる中、始まった結果発表。なんと、私の考案したパンケーキが選ばれました・・!
何度も失敗を繰り返し改善策を考え、やっと満足のいくスイーツが出来上がり、それを企業の方に認めていただけた時は言葉にならない感情でした。
他のチームからも多くの刺激を受け、私以外の12名が居てくれたからこそ、完成したスイーツだと思っています。

最終試作会と結果発表の後は、販売価格や使用材料、レシピの決定など、販売にむけた準備が着々と進みました。

2月には、かっぱ寿司の親会社である株式会社コロワイドの社長にお時間をいただき、販売するパンケーキの試食と、「なぜこのパンケーキを提案したのか」「このパンケーキを販売することでどんなメリットがあるのか」などプレゼンをさせていただきました。
声が震えるほど緊張しましたが、社長の前でプレゼンテーションをさせていただけた経験はとても貴重なものとなり、光栄でした。
このパンケーキの最大のポイントである、“流れ落ちるクリーム”も楽しんでいただき、「おいしい!」「これが寿司屋で食べれるのはいいね!」というリアルな感想が聞けて、ここに至るまでの失敗や困難が一瞬で報われました。
試食会の最後には、カッパ・クリエイト株式会社からこのプロジェクトの講評をいただき、「全店舗での販売が決定した」ことをそこで初めて知りました。「全店舗」という言葉に驚きと喜びの気持ちが溢れ、同じチームで頑張ってきた仲間と泣きながら大喜びしました!


そして、ついに4月19日から、全店舗での販売がスタートしました。
かっぱ寿司のホームページ、店内ポスター、レーン横のポップなど、大々的に戸板女子短期大学とのコラボスイーツを宣伝してくださっていました。
私も実際に食べに行ったのですが、1店舗目では「完売御礼」の文字がポスターに貼ってあり、多くの方にこのパンケーキを食べてもらえた事実を目の当たりにし、涙がでるほど嬉しかったです。
今までは「お客様に提供する側」でしたが、実際に自分もお店で食べてみて「こんなスイーツがつくれたらいいな」と理想にしていたスイーツが見た目も味もそのままで感動しました。
そして何よりも、家族や友達、隣のテーブルで美味しいと言いながらこのパンケーキを食べてくれている方、SNSに写真と感想を載せてくださった方・・。
かっぱ寿司に足を運んでくださった幅広い年齢層のお客様が、遊び心をくすぐるようなパンケーキの仕掛けを楽しんで、食べて笑顔になってくれて、とても嬉しくなりました。
商品開発をする中でうまくいかず苦戦したことも多くありましたが、最後にお客様の笑顔と「美味しいね」という声が聞けて、ここまでが商品開発なんだなと実感し、このプロジェクトで得られた達成感とやりがいは大きなものでした。

ずっと夢だったスイーツ開発、皆さまにお力添えいただいたおかげで全店舗での商品化という夢を叶えることができ、本当に嬉しく思います。
今回のプロジェクトに関わって下ったコロワイド株式会社、カッパ・クリエイト株式会社の皆さま、食材提供いただいた株式会社DOLEの皆さま、そして戸板女子短期大学の先生方、本当にありがとうございました。


お問い合わせ先

戸板女子短期大学 入試・広報部
堀江
Tel: 03-3452-4161

食物栄養科 柏崎さん

食物栄養科

食物栄養科の柏崎友莉菜です。 戸板女子短期大学での2年間は本当にあっという間なので、気になるものは挑戦してみる心を大事にしています。