総務省「ふるさとミライカレッジモデル実証事業」:自然・食・伝統文化を体感!岡山県新見市で始まる「食べられる森」プロジェクト
新見市×戸板女子短期大学・岡山大学・岡山県立大学・大阪公立大学で夏のフィールドワークを実施しました!
岡山県北西部に位置する新見市は、豊かな森林や清流、美しい里山に囲まれた自然豊かな地域です。一方で、人口減少や高齢化による耕作放棄地の増加など、地方ならではの課題も抱えています。これは中世から続く伝統工芸「神代和紙(こうじろわし)」の原料農家の激減にも影響しています。
本プロジェクトは、三大都市圏を含む4大学の学生が現地に滞在し、先端農法とデジタル技術を駆使して、負の遺産である耕作放棄地を、生物多様性豊かな「価値ある生態系」へと再生することを目指しています。
この度、7月31日から8月5日に新見市の「干子農村リゾート」へ4大学の学生たちが集まり、滞在型の夏のフィールドワークを実施しました。
【Day1】
戸板女子短期大学の学生たち3名は羽田から岡山空港へ到着
新見駅前のお店で鮎の甘露煮や猪肉の焼肉など、早速、地元の名物料理を味わいました。

宿泊先の干子農村リゾートに到着後、圃場へ行き、共生農法のやり方を教えていただきました。ここ1ヶ月は新見には雨が降っていないそうですが、一切水もあげていないと聞きました。しかし、立派な作物が実っていることに大変驚きました。多様な植物が共生していることで、水分を土に保つそうです。この日はジャガイモを収穫しました。



夕食は冷やし素麺に夏野菜を和えたものと、収穫したジャガイモを蒸して食しました。採れたてのジャガイモは、塩だけとは思えないほど甘みと旨味が濃く、素材本来の美味しさを実感しました。



【Day2】
午前中は神郷「紙の館・水車」に行き、「夢風鈴」の取り組みをお手伝いしました。この地区では神代和紙という伝統工芸があります。その和紙で作った短冊を風鈴に飾って和紙の魅力を広める取り組みです。


地元の方達と一緒に、一つ一つ手作業で作りあげました。地域の方々との交流を通して、新見の温かさに触れることができました。


和紙の原料や作り方についても職人さんに講義していただき、技術を継承するための取り組みをなさっていることも教えていただきました。
お昼は暑かったので、干子リゾート内の川に机を置き、地元で人気のお弁当をいただきました。真夏でも透き通った清流に足を浸しながら食べる昼食は、新見ならではの贅沢な時間でした。冷たい川の流れが心地よく、自然の中で味わうお弁当は格別でした。

午後は神代の「大自然の食卓」を表現するお料理を考案すべく、全大学の学生たちが意見を出し合い、収穫したジャガイモも使った「そぼろの芋煮」や夏バテ防止に大根おろしをいれた「みぞれ鶏」をみんなで作って食しました。



【Day3】
午前中は、野草に詳しい高橋先生に案内していただきながら、野草ツアーを行いました。食べられる野草や気をつける必要のある危ない野草を教えていただき、収穫しました。都会では味わえない自然との距離の近さを実感しました。
採取した草花は押し花にし、後日、レジンを使って神代の自然を閉じ込めた「箸置き」を作製する予定です。


その後、圃場でブロッコリーとネギの苗を植え、ズッキーニを収穫しました。
お昼は収穫した野草とズッキーニを天ぷらにし、冷やしうどんをみんなで作りました。この日も暑かったので川の中で涼みながらお昼を 食し、その後は川で釣りを行いました。


川魚が釣れ、夕飯に唐揚げにしていただきました。また収穫したジャガイモで冷製のビシソワーズを作り、夏らしい「大自然の食卓」を作りました。


【Day4】
干子農村リゾートの朝はウグイスなどの鳴き声が聞こえます。毎朝、鳥のさえずりで起きるのが恒例になってきました。この日は新見市内散策の日とし、観光名所を回りました。
大原観光果樹園では、採れたてのみずみずしい桃が、なんと1000円で食べ放題で、丸かじりでお腹いっぱいたべました。思わず笑顔になるほど甘くジューシーでした。天然記念物の満奇洞は初めての経験でしたがとても涼しく、外は37℃の炎天下なのに中は19℃で、天然クーラーのようで気持ちよかったです。暑い季節の新見観光にぴったりのスポットでした。不動滝も間近で観ることが出来ましたが、滝の水もとても冷たく、気持ちよかったです!お昼は滝のそばで流しそうめんや炭火で焼いたあまごの塩焼きなど、夏の風情を味わいました。
夜はみんなで満天の星空を眺めながら語らい、とても幸せな気持ちになりました。
この日は学生同士の交流も深まり、チームワークがさらに良くなりました。




【Day5】
午前中はワークショップを行いました。これまでの4日間に五感で感じた自然を思い出しながら、言葉にして伝えてみました。新見の自然・食・文化を身体全体で感じてきたことを改めて実感しました。
今回のプロジェクトでは、耕作放棄地を再生し、都会に住む人でもグリッド単位で畑のオーナーになれる仕組みづくりに挑戦しています。畑に設置したソーラーパネル付きの固定カメラが毎日1枚の写真を撮影するよう設定されており、撮った画像は遠隔でアプリから観られるので、圃場の様子を都会にいながら確認することができます。今回は学生たちがグリッドを1人1つ持つので、そこに植えたい植物を9つ選びました。


その後、圃場で選んだ苗を植える作業を行いました。カメラも設置し、準備完了です。撮影画像は後にタイムラプスで見ることが出来ます。それによって作物の成長過程も良く分かるので、とても楽しみです。



お昼は「大自然の食卓」をBBQ形式で楽しみました。
干子農園リゾートにはBBQができる専用のログハウスがあります。炭を焚き、圃場で採れたピーマン、なす、ズッキーニ、コーンを焼いてみんなで食しました。採れたての野菜は甘みが強く、シンプルに焼くだけで十分美味しくいただくことができました。収穫してすぐ味わえることは、生産地ならではの贅沢な体験でした。タレは新見で有名な焼肉屋さんである金山のものを使いました。さらに生姜とニンニクで手作りした自家製タレも合わせて絶品でした!

お夕飯には新見市の特産品である「千屋牛」をいただきました。「千屋牛(ちやぎゅう)」は、新見市千屋地区で育てられている日本最古の蔓牛(系統牛)「竹の谷蔓(たけのたにつる)」の血統を引く、全国の和牛のルーツといわれる黒毛和種のブランド牛肉です。きめ細かな霜降りと、豊かな肉の旨みや甘みが特徴です。学生たちは今回、新見市の「ふるさと市民」に登録しました。日本が世界に誇る和牛の原点が、この新見にあることを知って、誇らしく感じました。
最後の夜は、共に活動を重ねた大学生同士の語らいが尽きることなく続き、別れを惜しむ気持ちが強く残るひとときとなりました。
【Day6】
最終日はお昼ごはんをみんなで食べながらフィールドワークで得たこと、感じたことについて意見交換をしました。畑のグリッドオーナー用のアプリを共有し、使い方も教えていただきました。
道の駅「恋ヶ窪」でお土産を買い、夕方に岡山空港を出発、無事羽田に到着しました。


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今回のフィールドワークでは、農業や食文化、伝統工芸、地域の方々との交流を通して、新見市の魅力を肌で感じることができました。豊かな自然の中には、まだ多くの可能性が眠っています。今後も大学の枠を越えた連携を通じて、新見市の新たな魅力を発信し、多くの人が地域とつながるきっかけをつくっていきたいと思います。
このプロジェクトでは、2月にも8日間の現地フィールドワークが予定されています。今からとても楽しみです!