国際コミュニケーション学科の布施 梓 先生が、一般財団法人WNI気象文化創造センターが主催する『第15回気象文化大賞』を受賞され、研究が高く評価され助成金を贈呈されることが決定いたしました。
研究テーマ「台風観測用気球の開発と東京都島嶼部での放球実験」
台風を観測するための気球を作り、東京都の島から飛ばす気象観測実験を行う研究です。
(ここでいう気球は人が乗れる熱気球のようなものではなく大きさ数メートル程度の風船のこと)

なぜ台風を気球で調べる研究をするのか?それは実は現代でも海上の台風を直接測る方法が少ないからです。
台風の被害を減らすためには、台風がまだ陸から遠い海上にある段階でなるべく早く正確な進路や強度を予測することが重要です。事前に予測ができれば十分対策がとれ、危険が及ばない地域では不必要な対策を避けることができ経済的です。
しかし広大な海上のどこを通るかわからない台風の直接観測は、観測器を配置するのも難しく観測数をなかなか増やせないのが現状です。
そこで台風に向かって飛んでいく気球があれば陸から安全かつ効果的に直接観測が行えます。狙った通り台風に向かうコースを飛び、嵐の中でも壊れない全く新しい台風専用気球の完成を目指して研究を進めています。
浮かび上がった気球が満天の星空や朝焼けの水平線に向かって飛んでいく様子を眺めるのは、地球の大きさや科学の面白さを実感できる素晴らしい瞬間です。このような観測実験の魅力が今回の受賞によってより多くの方の気象への関心につながったり、減災や地球環境について考えるきっかけになればとても嬉しく光栄に思います。
布施 梓先生が携わる産官学連携プロジェクト「島プロジェクト」とは?
戸板女子短期大学は東京都島嶼部への玄関口である竹芝客船ターミナルに最も近い大学であり、TOITAプロジェクト演習(東京島企画)という体験型授業では新島・式根島との域学連携を行っています。
この授業で学生は、島の社会課題を直接現地でのフィールドワークによって体験的に学びながら地域活性化に取り組んでいます。
都心にありながらもこのような戸板女子短期大学ならではの学びを通じて、地域のローカルな問題意識と地球環境に関するグローバルな視点を同時に身に着け、社会で活躍できる力を養っています。今後も戸板女子短期大学は実践的な学びを通じて、地域と世界をつなぐ次世代の人材育成に取り組んでいきます。
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戸板女子短期大学
国際コミュニケーション学科
講師 布施 梓(気象予報士)
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TEL 03-3451-8383