ファッショントレンドを学ぶ ブランドプロデュース論 特別講義

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大滝 秀一講師

ブランドププロデュース論の担当の 戸板女子短期大学 服飾芸術科  大滝 秀一と申します。

ブランドプロデュース論は今年度からスタートした1年生の服飾専門科目の選択科目となります。選択科目ではありますが、今年度はほとんどの服飾学生が受講する科目となりました。

4月からはまずファッション業界とは?から始まり、 そしてアパレルブランドのコンセプトワークについて学んできましたが、担当講師の数々のアパレルブランドのプロデュース実績の中で必須事項である項目をトッピングして授業運営をしております。

コレクションブランドの分析手法や、マーチャンダイジング、店舗設計とVMD そして広告宣伝・販売促進に関してのブランドプロデュース必須事項を盛り込むことにより、卒業後SPAアパレル企業に就職する場合や、また個人でファッションブランドをプロデュースする際に必要となる基礎知識や理論を身につけることができる内容となっております。

その流れで後期の授業では紙面上ではありますが実際に個人のオリジナルブランドをプロデュースしてみる“ブランドプロデュース演習”へと繋がります。

今回はそのブランド運営に関する必須項目を学んだ段階にて、ゲスト講師によるトレンドセミナーを学生達に受講してもらいました。

そのゲスト講師の方は、ファッションワールド他展示会にて未来予測、デザイン・ディレクション解説セミナー等をご担当されている、伊藤忠ファッションシステム(株)未来研究所 上席研究員の浅沼小優氏です。

浅沼氏は同時に消費とデザインの未来予測を提供する英国WGSN社のトレンド解説もご担当されており、今回はそのWGSNの資料を用いてのトレンド解説授業となりました。

そもそも私がたまたまJFWのビックサイトでの浅沼氏のトレンドセミナーを聞いた際に、この解説方法だったら、“トレンドがどこから起こってどうなるのか?”という理論的説明を学生達に理解してもらうのにとても良い材料ではないか!?と思ったことから始まっております。

世の中の現象や変化を感覚的に捉えてそのイメージをデザインに変換することができる学生もおりますが、変化の現象面をリサーチしそれを分析していく手法にてファッショントレンドを予測するというのが一般的に使える手法となるのではと考えるからです。

今回は、
• 未来のグルーバル市場とデザイン×サスティナビリティ
• 未来はどっちに向かっている?
• 2023年の消費者 → 2023年のファッション

というテーマでお話し頂きました。

簡単な講評としては、1年生としてはなかなか難しいファッション用語が出てくる未知の世界のお話の中で、学生達は全員必死で理解しようと頑張っていました。そもそもこのトレンドセミナーを聞いて、自分がプロデュースするファッションブランドを、どのような世の中の変化に合わせて、またどのようなターゲットに向けてローンチしたら良いのか!?を考えるということがミッションとなっていたため自分の考えを投影できたのだと思います。

従って、授業終わりのアンケートに

“これから自分のファッションブランドをどのようなマーケット(ターゲット)に向けて提案したら良いのかを考えて行きます。そのためのヒントになりましたか?”という問いに関して、なんと91%の学生が役に立ったと答えています。

そもそも浅沼氏には学生レベルにて簡単に解説はしていただきましたが、1年生にしては難解であったと思います。しかしこのセミナーをきっかけに刺激を受け、また物事を深く考える入り口になればと思っておりました。

その理解度を測る学生達のコメントを幾つか紹介したいと思います。

社会現象から生まれるトレンドについてどう思いましたか?

「その時のトレンドが、その都度社会で起きている事に合っていると感じていたので、今回カラーやコンセプトを知ってとても納得しました。 また、その時の消費者の考えや感情に合わせたカラーやコンセプトがあり、今回カラーを見て自分の気持ちやその時の感情に合っているととても思いました(服飾芸術科1年)」

「メイントレンドが生まれたサブトレンドは対照的かつ必ず生まれるとゆうことに確かにそうだと思いました。今はコロナによる社会現象が最も大きいのですが、コロナがなかった時や今後どのような社会現象ならトレンドにどう影響するのか気になりました(服飾芸術科1年)」

「トレンドや流行りという言葉をよく聞くようになってから、次から次へと違うトレンドが出てきていて一体どこから来ているんだろう?何によって決められているんだろう?とずっと不思議に思っていたので今回のお話を聞いてざっくりですが納得することが出来ました。
お話を聞く前はなぜ社会現象からトレンドへと繋がるのだろうと思っていました。しかし聞いていくうちに、その時、その時代に起きていることや人々の行動などが全てトレンドにはっきり映し出されていて、まるで社会を写す鏡のようだなと感じました。中にはその時代をより良くするためのトレンドがあったりと、社会現象から生まれるトレンドだからこその良さがあるんだなと実感しました(服飾芸術科1年)」

「サスティナビリティは本当に最近よく聞いていて、いつのまにか自分はその言葉を知っていてトレンドは雲のように現れて雨を降らすというのを聞いていつの間にか知っているということの違和感が解消されました。フルスペクトルやトレンド名は何も聞いたことがなかったけれどそのトレンドのテーマごとにこういう素材を使った方がいいだったりこういう色を使うといいだったりがあることを知れました。
普段自分の服はトレンドというかインスタグラムとかで流行ってるデザインの服の投稿が回ってきて興味を持ったりで手にすることが多かったので、トレンドの本物というか大元を知れてよかったです(服飾芸術科1年)」

また今回の授業への学生コメントも幾つか紹介したいと思います。

「有難いお話ありがとうございました。サスティナビリティは、大切だけどとりあえずで使っていては、飽きられてしまい効力を失ってしまうというところに気をつけないといけないと感じました。
ファッションは、衣服だけのことでなく、私と私をとりまく社会の事だと知りました。たしかに自分の周りには、自分の好きな物や似ているような人、物が多いと感じ、納得しました。洗濯機の回る方でなく、洗濯機を冷静に見れる人になれるようになりたいです。10年後、自分の好きな物に囲まれ
て、自由に選択出来る、自分のしたいことができる仕事や生活が送れているといいと思います(服飾芸術科1年)」

「洋服は他人とのコミュニケーションをとるツールであり、他人との差異であるアイデンティティを知るきっかけとなるということがわかりました。ファッションは自由な服が着られるという権利にもつながっていたり、服だけでなく社会の話だということを知りました。 最近はサスティナビリディという言葉をたくさん聞くけれど乱立されすぎているのもよくないということもわかりました。
また、消費者の動向とマインドを知るには社会の動きを捉える必要があると知り、知識を身に付けるために情報を得ることが大切だとわかりました。 本日はお忙しい中ありがとうございました(服飾芸術科1年)」

いかがでしたか?

授業運営をしている私でもここまで理解してくれるとは思ってもいなかったため感激です。

さて、このセミナーで学んだことをベースに再度学生達には自分のオリジナルブランドのコンセプトワークをさらにブラッシュアップしていただきます。

授業最終回には、私の後輩でもある現役ブランドプロデューサー兼クリエイティブディレクターより、学生達のオリジナルブランドの講評をして頂き終了となります。

わずか3ヶ月でここまでできるのか?とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、ファッション業界の流れは早く、またその流れに乗っていかなければ取り残されてしまいます。

そういった言わば“波乗り”のテクニックを授業運営を通して学んで頂き、卒業後のファッション業界にて貢献できる人材を育成できればと思っております。

大滝 秀一

 

本件に関するお問い合わせ先

戸板女子短期大学 入試・広報部 澁谷まで
TEL 03-3451-8383

大滝 秀一講師

服飾芸術科

ファッション業界ではブランドプロデュース・クリエイティブディレクション及び会社経営をしておりました。その経験をファッション業界を目指す方々へ伝えていきたいと思います。夢の実現に向けて頑張りましょう。 主な担当科目 >>> ブランドプロデュース論 / ブランドプロデュース演習 / ファッションデザイン論 / ファッションビジネス論 / ファッションコミュニケーション論 / ビジネスキャリア論 / ファッションビジネス(企画)ゼミ