島でキャリアを考えるプロジェクト
2024年から始動した3カ年の地方創生型キャリア教育、「島でキャリアを考える」プロジェクト。
このプロジェクトは、伊豆諸島の新島・式根島を舞台に、学生・企業・地域住民がともに「未来のキャリア」「地域の活性化」「ビジネス創出」について考えるフィールド型の学びです。
失敗から学び、進化した2年目
初年度(2024年)は「ワーケーション誘致」をテーマに企業アプローチを試みたものの、成果はゼロ。
「島の魅力が企業に届かない」という課題を抱えて終えた1年目の経験をもとに、2年目となる2025年度は戦略を大きく転換。
「まずは島の魅力を“知ってもらう”ことから始める」
という方針に切り替え、フィールドワーク型ビジネスマッチング・キャリア共創プロジェクトへと発展しました。
実施内容:島と企業と学生が“本音で出会う”4日間
日程:2025年7月10日〜13日
場所:新島・式根島(東京都・伊豆諸島)
参加:学生11名/教職員・ゲスト講師・企業招待者を含む計19名
現地では、
- 新島のくさや製造「菊孫商店」
- 「新島ガラスアートセンター」
- 塩づくり見学「新島製塩所 しおさい」
- 式根島の自然フィールドワークや塩づくり見学
など、島ならではの産業・暮らし・自然と触れ合う体験を通じて、地域の価値をリアルに学びました。
さらに、以下の企業によるキャリアレクチャーも実施:
参加企業(2025年度招待)
- Fish Hook 株式会社(水産関連DX) ほか複数社
各業界の最前線で活躍する方々が、「これからのキャリア」「企業の社会との関わり」などをテーマに、学生と真摯に対話。
価値観の多様性に触れながら、学生たちは「働くとは?」「キャリア選択とは?」を自分ごととして考える大きな転機を得ました。
教育×地域×企業の三者が“共に育つ場へ、
最終日には、学生一人ひとりが島で得た学びを言葉にし、発表。
「地域課題を“自分のテーマ”として捉えるきっかけになった」
「島の事業者の生き方から、仕事への向き合い方を学んだ」
「社会人と本音で話したことで、将来像が一気に現実味を帯びた」
など、参加者の中に確かな変化が芽生えました。
また、島の方々からも「この学びを地域の子どもたちにも広げたい」という声が上がり、持続的な交流と教育の循環が見えはじめています。
企業の方々からは、「若い視点に触れ、初心を取り戻すことができた」との声もあり、教育×地域×企業の三者が“共に育つ場としての価値が生まれました。
新たな地域ビジネス創出 × ワーケーション展開 へ
2026年度、プロジェクトは集大成の3年目を迎えます。
私たちは、これまで築いてきた信頼関係と現場知見をベースに、企業との新たな地域ビジネスの創出
ワーケーション型の人材交流モデルの構築を目指してまいります。
短期大学の未来は、縮小ではなく“共創”の中にあります。
戸板女子短期大学は、これからも社会とつながりながら、教育の価値と可能性をアップデートし続けます。
■TOITA PBL(戸板プロジェクト演習)とは
戸板女子短期大学の「TOITAプロジェクト演習」は、年間30を超える企業と連携し、学生がリアルなビジネス課題に挑む実践型の教育プログラムです。かっぱ寿司とのスイーツ開発や、日東紅茶の新パッケージ提案、空き物件を活用したテイクアウトスイーツ店舗の立ち上げなど、学生たちは企業の現場で「考え、提案し、実行する」体験を積み重ねています。
授業は専任教員に加え、現役ビジネスパーソンも講師として参画。Z世代ならではの感性やSNS世代の発信力が、企業にとっても新たな価値創出の源となっています。学生は単なる“学習者”ではなく、“共創者”として企業と社会に関わる実践の場がここにはあります。
この取り組みは、教育とビジネスの境界を越え、地域や社会を巻き込みながら、未来を切り拓くモデルケースです。企業にとっても若者の生の声に耳を傾け、新たなブランド戦略や商品開発の起点を見出す貴重な機会となっています。
■お問い合わせ先
戸板女子短期大学 広報部
Mail:info@toita.ac.jp
Tel:03-3451-8383
公式サイト:https://www.toita.ac.jp/