授業を通じて、給食施設で働く栄養士の仕事に魅力を感じてもらいたい。

入試広報部 澁谷さん

戸板女子短期大学卒業後は、給食受託会社に就職し、その後、戸板女子短期大学 食物栄養科の助手として授業をサポートをする佐藤耀子さん。栄養士として、先輩として、学生のために考えている、佐藤さんの想いを語ってもらいました。

学生のためにという想いが連鎖して、戸板女子短期大学は続いている

高校3年生のとき、栄養士の資格を取得できる短期大学を探していました。何校かのオープンキャンパスに行き、そのうちの一校が戸板女子短期大学でした。

先生方の親しみやすい雰囲気に安心感を覚え、また素敵な図書館に一目惚れし、戸板女子短期大学に入りたいと強く思い、一般入試を経て入学しました。

卒業後、栄養士として給食受託会社に就職し、病院や老人福祉施設に配属され、給食の業務についておりました。6年目の秋、キャリアアップのための転職を考えていたところ、学生時代にお世話になった先生に「助手はどう?」と声をかけていただきました。また、すでに2人の同級生が助手として働いておりました。

いろいろ話を聞くうちに、栄養士として成長できるチャンスと貴重な経験が得られるのではと思い、助手の試験を受けました。その後、食物栄養科の助手補として入職し、最初のご挨拶まわりをした際、職員の方が私のことを覚えてくださっていたのには感動しました。すごく嬉しかったです。

戸板女子短期大学は、アットホームで一人一人のサポート体制がしっかりしている、そんな印象を持っておりました。それは今も変わらず、そして私が短大生だったころよりも、学生が成長や表現できる舞台がより整っているように思います。とくに1年生の戸板ゼミナールで行っている産学連携プロジェクト。今年の1年生は、横浜FCさんとコラボをして、試合会場で販売するスタジアムグルメの商品開発をしました。

今年は新型コロナウイルスの影響で学校に登校することができず、まだ会ったことのないクラスメートとZOOMでコミュニケーションをとり、話し合いを重ね、商品を考えました。とても大変だったと思いますが、企業様に一生懸命プレゼンテーションをしている学生の姿を見たときは、何とも言えない気持ちになり、もっと学生の力になりたい、サポートしたいと思いました。

こうした学生の力になりたいと思えるのも、短大生のころに私も同じようにしていただいたからだと思います。学生のために、という想いが連鎖して、戸板女子短期大学はこれからも続いていくのだと思います。

 

給食施設で働く栄養士の仕事に魅力を感じてもらえるように


▲ 戸板女子短期大学 学生時代 食育ゼミの私です(左)

戸板女子短期大学で、助手として先生が授業をスムーズに行えるよう、準備をしてサポートをするのが、現在の主な仕事です。
先生の方針を念頭に置き、事前に授業のシミュレーションをして挑んでいます。去年、助手一年目は指導することの難しさを痛感し、自分のデスクに戻るときには頭がショートしていることもありました。周りの助手の先輩方にコツやヒントを教えていただいたり、先生や先輩の授業中の動きを見たりして、多くのことを吸収した一年でした。

また担当している給食管理実習(学内)と栄養指導実習2の授業では、助手も学生を指導する場面が多くあります。

給食管理実習(学内)は、給食施設で働く栄養士の業務を、実務を通して学びます。

授業で立てる献立は、決められた栄養価になるように料理・食材を選択し、さらに食材費は1食340円以内と決められており、栄養価を合わせながら食材費内に収めてメニューを考え、さらに大量調理の実習を行います。他にも学ぶことは多く、学生にとって少しヘビーな授業かもしれません。私自身、以前、給食施設で働く栄養士として、毎食200食の食事を提供していたので、学生が大変さを感じる部分はよくわかります。めげそうになったところを「ほら、あともうちょっと、がんばれがんばれ!」と声をかけて、もうひと踏ん張りさせるのも、助手の仕事のひとつです。

学生にとって、給食・大量調理は異質なものに見えるかもしれませんが、実は大量調理は家庭料理に通じるところがあり、大量調理をマスターすれば、衛生的で効率よく料理が作れる、料理上手になれます。

授業を通して、給食施設で働く栄養士の仕事に魅力を感じてもらえるように、助手としてできることをしていきたいと思います。

「過去は関係ない。未来は今から作るもの」


▲ 助手として学生のみんなと楽しく交じって、イベントに参加しています。(左)

私は3人兄弟の真ん中の長女で、東京の郊外で育ちました。何不自由なく育ててくれた両親には感謝しかありません。兄弟も仲が良く、みんな料理が好きで、毎日といってよいほど、今日はこんな料理を作ったとか、こんなの食べたという連絡がきます。母の手料理が食卓に並び、一家揃って他愛のない会話をしながら食事をする、土曜日のお昼は父が作るインスタントラーメンを食べる、私が思い出す幸せな風景には美味しいご飯と家族の姿があります。

甘やかされて育った私は、高校時代、なぜかとても厳しい部活動に入部しました。恋愛禁止、お菓子禁止という規則、休みは週1、練習場まで片道4キロ走って行き走って帰る。今となっては、辛い思い出でしたが、厳しい指導者の方がいつも私たちに言っていたのは「過去は関係ない」という言葉です。

過去があって今はあるけど、未来はない。未来は今から作るものだ。人はこの瞬間から変わることができる。今でも、何かにチャレンジするときやチャンスを目の前にしたときにこの言葉を心の中で唱えています。

戸板女子短期大学に入学後、最初は勉強量に圧倒されました。さらに、学問一つ一つが深く、知りだすと止まらない感覚でした。高校時代、部活動一色で過ごしていた私にとって、頭がついてくるか不安でしたが「過去は関係ない」という先生の言葉を胸に、一生懸命勉強して、満足のいく成績を修めることができました。質問をすると倍返ししてくださる先生と、理解できるまで待ってくれる助手の先生に家族のような暖かみを感じ、戸板女子短期大学に入学して本当によかったと思いました。

卒業後は、給食受託会社に就職し、毎食200食を提供する急性期病院に配属されました。急性疾患または重症患者が多いので、毎日ピリピリした雰囲気の中、冷静にミスなく業務をこなすベテランの管理栄養士さんがとてもかっこよくて、私の憧れの存在となります。その方はいつも現場のことを考えていて、現場にいる人たちが働きやすいように動いてくださる方でした。いつかその方のような管理栄養士になりたいと思い、私も栄養士から管理栄養士へのキャリアアップを目指しました。ようやく、今年の3月に合格し、その方に一歩近づけたような気がします。

栄養士、社会人、戸板の先輩として、身近な存在になりたい


▲ プライベートでも食べる事は大好きです。

私が普段大事にしていることは、食事と睡眠、体調管理を怠らないようにしています。三食しっかり食べ、夜は遅くとも23時には寝て、朝早く起きる。簡単なことのようで、意外と難しいです。

1日の大半はやりたいことではなく、やらなきゃいけないことで溢れています。あっという間に寝る時間がやってきて、あれ?まだシンクに洗い物がありますけど?となります。このような世の中になって、より一層、体調管理の大切さを感じています。これからも健康に気を配り、栄養士の知識を生かして、周囲の人の健康も守りたいと思います。学生の皆さんも、きっとやらなきゃいけないこともやりたいこともたくさんあって、睡眠時間をちょっと削ってもなんともないかもしれません。しかし、今は油断大敵。しっかり寝て、しっかり食べて、ちょっと運動をして自身の健康を守ってほしいと思います。夜遅くまで課題を頑張ってやっているのが、少し心配です。

今年は、半分対面半分オンライン化せざるを得なくなり、授業もZoomやGoogle Classroomで行い、課題はデータで提出することがほとんどになりました。学生の質問に答えられるようにエクセルやワード、パワーポイントの勉強をしたり、授業で使用する資料も、わかりやすく作りなおしたりして、少しでも学生の力になりたいと考えています。

本来助手は、学生とたわいのない話をしたり、悩みを聞いたりして身近な存在です。話したいことや聞きたいことがあれば、いつでも連絡してきてほしいです。栄養士、社会人、戸板の先輩として、なんでも答えられるように準備してお待ちしています。

 
 


 

本件に関するお問い合わせ先

戸板女子短期大学 学生部 澁谷まで
TEL 03-3452-0696

 

入試広報部 澁谷さん

職員
入試・広報部

戸板女子短期大学 入試・広報部として、企画、デザイン、WEB、マーケティングを担当。Youtuber。 戸板女子短期大学のニュースや記事、田町や三田周辺の情報を得るために、いつもアンテナを張り巡らして集めています。