戸板女子短期大学で “新しい自分”に出会う瞬間が、きっと来ます。

入試広報部 澁谷さん

2020年6月現在、戸板女子短期大学 食物栄養科で、助手として、先生の授業をサポートし学生と向き合う、田野倉美里さん。戸板女子短期大学を卒業後に、介護施設で働き管理栄養士の資格をとり、母校の助手として働く努力家です。自動二輪の免許を取得するなどプライベートも楽しんでいます。彼女がなぜ助手になろうとしたのか、その思いを語ります。

戸板女子短期大学在学中は、毎日が充実していました

私が戸板女子短期大学と出会ったのは、今から12年前の2008年のことでした。

小さい頃から母の手伝いで料理やお菓子を作ることが好きだったので、料理の楽しさを伝えたり、身近な人が健康な毎日を過ごせるように支えたいと思い、栄養士を目指すようになりました。

栄養士以外にも食に関する資格が取得可能なことと、アットホームな先生方の雰囲気に惹かれ、戸板女子短期大学に入学しました。また、東京タワーが見えるロケーションと、港区の都会的な雰囲気は、群馬と千葉の田舎育ちの私にはとても新鮮で、充実したキャンパスライフを夢見る背中を後押ししてくれました。

在学中は、軽音楽部に所属していてギターを担当していました。戸板祭(現在のTOITAFes)では、軽音楽部の発表や、食育ゼミナールの発表、模擬店で焼きそばを作ったりと、かなりタフだったと思います。休日を利用しての八王子校舎での体育も参加していて、“戸板で楽しめるものは全て楽しもう!”という楽しむことに貪欲な学生でした。

そんな学生生活を過ごしていたこともあり、助手の先生は私にとってすごく身近な存在でした。授業のことはもちろんのこと、就職活動のアドバイスなど多方面からサポートをしてもらいました。自分より少し年上でお姉さんのような助手の先生と話しをするうちに「5年後や10年後の自分はどうなっているかな」「自分もこんなふうになりたい!」と考えるようになりました。

卒業後は栄養士として老人ホームや病院で働いていましたが、キャリアアップを目指し、管理栄養士の資格を取得しました。その時に卒業後もお世話になっていた戸板の先生から聞いたのが来年度からの助手を探しているという話でした。

戸板女子短期大学に助手として復帰し入職して感じたことは、とにかく学生が「積極的」であることです。学園祭、地域貢献、産学連携など様々な場面に学生が自発的に参加する雰囲気が、私が在学していた当時と比べても、短大とは思えないほど進化し続けている印象を受けました。

心掛けているのは、「クラス全体を広い視野で見ること」と「学生の話をよく聞くこと」

▲ フードスタイリングレッスンの授業は新しい知識を得ることが出来ます(左下が私です)

私は食物栄養科の助手として、給食管理実習(学内)、臨床栄養学実習、生化学実験など主に2年生で学ぶ科目の担当をしています。

私の仕事の主軸は、先生方の授業が滞りなく遂行されるようサポートすることです。基本的には担当する先生と授業に関する打合せを行い、資料や食材の準備、発注、伝票処理、実験・実習指導などが一連の流れとなっています。学生からの質問に簡潔にわかりやすく答えるために予習も欠かせません。

私が日頃心掛けているのは、「クラス全体を広い視野で見ること」と「学生の話をよく聞くこと」です。つい理解してもらいたい一心でアウトプットするばかりになりがちですが、どこまで理解できていて、どこからがわからないのか、学生とのコミュニケーションで見えてくるものがたくさんあります。また、わからないことを「わからない」と質問できる雰囲気作りを意識していますが、声にならない声に気づけるのも助手の役割ではないかと感じています。学生の頭に「?」が浮かんでないか、手が止まっていないか、些細な学生のサインを見落とさないようにしたいと思っています。

とくに2年生の科目となると1年生での基礎知識にプラスして、実践的な内容が増えてきます。答えがひとつではないこともあり、難しく感じる学生も多くいます。そんなときこそ現場栄養士での実体験を活かして、一緒に考えたり、答えを導くためのヒントとなる切り口をお話できたらなと思っています。先生のサポートだけでなく、学生の夢の実現をサポートすることも助手の職務です。

壁にぶつかったときは、栄養士になりたいと思ったきっかけを思い出してほしいです。栄養士の仕事は社会の役に立つ仕事であり、生まれたばかりの赤ちゃんからお年寄りまで、すべての人を幸せにすることのできる誇れる仕事です。ぜひ夢に向かって頑張ってほしいと思います。

戸板女子短期大学の校訓「知・好・楽」は、私のモットー

▲ 戸板女子短期大学 学生時代の写真です。調理実習は難しくも楽しみな授業のひとつでした。

私は、群馬県に生まれ、田園風景広がる自然豊かなのどかな町で小学校5年生まで過ごしました。その後、父の転勤で千葉へ。中学校から高校の6年間は部活動のソフトボールに明け暮れる日々でした。きっかけは、ソフトボール部に所属していた姉と父のキャッチボールにまざりたいという気持ちからでしたが、白球を追う先輩たちの姿に圧倒され、息の合ったチームプレーに自分もあぁなりたいと憧れを抱くうちにソフトボールに魅了されていました。

「継続は力」という自分の目標達成に向けて努力する過程や、相手を思いやる協調性、チャレンジ精神はソフトボールから培われ、今に活かされていると思います。

戸板女子短期大学の校訓である孔子の言葉「知・好・楽」は、今では私のモットーとなっています。「これを知る者は、これを好む者に如かず、これを好む者は、これを楽しむ者に如かず」という論語を一言で表したものです。“好きこそものの上手なれ”という言葉もありますが、「好き」以上の「楽しさ」に出会えるまでやり抜いたとき、日々の生活に花が咲き、人生を豊かにしてくれると信じています。もちろん、何かに夢中になったり、一生懸命に向き合い頑張る自分ってなんだかかっこいい!素敵!と自分で自分を褒めることも忘れません。

戸板女子短期大学を卒業して、栄養士として120床の老人ホームで働きはじめたときは晩御飯の秋刀魚をまる焦げにしたり、おやつの発注量を間違えて倍の数頼んでしまったりと失敗の連続でした。しかし、そんな経験をしたからこそ、今では緊急事態でも落ち着いて柔軟な対応をできる余裕ができたと感じています。

当時の施設の管理栄養士さんからは叱責されることもありましたが、誰よりも安全な食事を提供することに信念をもって仕事に取り組まれている方で「たかが食事だけれどもされど食事。一番身近で命を預かっているのは医者でも看護師でもなく栄養士だ」と話していただいたことがとても印象に残っています。また、介護食という枠にとらわれずに利用者さんの気持ちに寄り添う食事を提供することで食欲のない利用者さんの状態が改善されたり、現場でしか知り得ない「こころの栄養」についても考えるようになりました。

そんな出会いの影響もあり、勉強が苦手だった私も管理栄養士を目指すことを決めました。既卒から管理栄養士の資格を取るのは狭き門と言われていますが、合格したことは今でも私にとって大きな自信となっています。

憧れが夢になり、夢が目標となる、その経験は何よりも自分の成長に繋がり、大きな収穫になります。

▲ プライベートでは、自動二輪でツーリングに出かけています。

私は昨年、自動二輪の免許取得を目標に教習所へ通いました。世間では“よくある事”であってもアラサー女子の私としては「挑戦」でした。

今では週末になると、バイクでご当地食材を求め、関東の道の駅を巡り、大自然を感じながらご当地ソフトクリームを食べる。最後に温泉に入って帰るプチ旅行をして日々の疲れをリフレッシュしています。旅先には新しい人との出会いがあり、その土地や歴史を知ることでただの楽しい時間だけではなく、自分の世界観を広げてくれています。

戸板女子短期大学で過ごす2年間は、皆さんが想像している以上にあっという間です。興味のあることにとにかく挑戦して毎日の生活の中で、ふと何かに憧れる。ふと「これは楽しい」と夢中になる。そんな気持ちを大切にしてほしいと思います。

新しい挑戦をするとき、悪い先入観を抱き、尻込みしていませんか?
やってみないと価値があるかどうかはわかりませんが、やりもしないのに「意味のないこと」と決めつけてしまうのはもったいないです。わからない未来にワクワクして、どんな壁も乗り越えていける強さを身につけましょう。

自分のことは思っている以上にわからないものですが、自分以上に自分を知っている人はいないのも事実です。自分の夢や目標探しを楽しんでいるうちに“新しい自分”に出会う瞬間がきっと来ます。やりたいことを実現するために何が必要か?を考え、自分のできることをまず実践していきましょう。憧れが夢になり、夢が目標となる、その経験は何よりも自分の成長に繋がり、大きな収穫となるでしょう。

新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい、未だ終息の気配を見せません。”見えない敵”を相手に外出自粛を余儀なくされ、不安な日々を過ごしていることと思います。
いつも通りの学生生活が戻ってくることを信じて、今だからできることに目を向け、このような状況下であっても、実りある時間を過ごしましょう。
一日も早く、皆さんにお会いし、ともに学べるのを楽しみにしています。

 

 

本件に関するお問い合わせ先

戸板女子短期大学 学生部 澁谷まで
TEL 03-3451-8383

入試広報部 澁谷さん

職員
入試・広報部

戸板女子短期大学 入試・広報部として、企画、デザイン、WEB、マーケティングを担当。Youtuber。 戸板女子短期大学のニュースや記事、田町や三田周辺の情報を得るために、いつもアンテナを張り巡らして集めています。