調理学研究室ゼミ研修

戸板女子短期大学公式

食育通信 Vol.15 (11.10.05)

【調理学研究室ゼミ研修】

私たち調理学研究室ゼミでは、「美味しさの探求」を目的に、いろいろな食材を使って、メニュー開発にチャレンジしています。Shiba Farm(屋上菜園)ではHerbsを中心に農作物を栽培し、調理試作を重ねています。

 

そこで今回は、和製Herbsとして料理にどのように使われてるか、仏教伝来から日本食の原点として親しまれている精進料理について、理解を深めるために、「精進料理」や鎌倉の食の探訪に出かけました。

 

「精進」という語源は、精神修業を意味した仏教用語であり、鎌倉時代には、仏教本来の教えに立ち返り民衆の苦しみを救おうとする動きが起こり、新しい宗派として鎌倉仏教が生まれました。鎌倉の精進料理の代表として「建長汁(けんちんじる)」があります。この汁物は「素材を生かし、使い切ることが美しい」とされ、鎌倉時代の建長寺に伝来されました。

 

今回のゼミ会では、北鎌倉の建長寺の門前に位置する「鉢の木」にて精進料理を楽しみました。

 

前菜・向附・口取りは、湯葉を中心に様々な料理が満載でした。淡白な味に素材が生かされ、優しい風味を楽しみました。食材の中には、苦瓜を使ったシメジとの炒め物、かぼちゃと粟麩の揚げ煮が新鮮な味覚と食感でした。葉や茎の部分を食する葉茎菜は、アスパラと利休麩の煮びたし、根菜はごぼうと蓮根もちの揚げ煮、そして汲み上げ湯葉、茶碗としてのゴマ豆腐の滑らかさは絶品でした。獣鶏魚肉類を使わない料理であっても、茗荷やねぎ、しょうが、山椒など香りを調理に活用していることで風味豊かにしていることが体験でき、Herbsの調理法について新たなレシピを考える手立てを得ることができました。

 

さて、鎌倉駅から10分ほど歩くと鎌倉マルシェがあります。季節の野菜がたくさん陳列されている市場です。いろいろな種類の茄子やカボチャや鎌倉で栽培されているター菜の仲間のパクチョンなど珍しい野菜も見られました。私たちのShibaFarm(屋上菜園)でも、もっといろいろな作物を栽培して、地域の方々が気軽に立ち寄れる戸板マルシェが出来たらと夢が膨らみました。

 

今回のゼミ会は、新たな風を感じ、有意義な勉強会でした。

 

今後のゼミ活動は、10月8・9日開催の東京都食育フェア、11月12・13日開催の戸板祭にて、食育活動を展開します。ぜひ、お立ち寄りください。

 

【 調理学研究室 佐藤幸子 】

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