ユニバーサルな対応を学ぶ エアラインゼミの取り組み

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有田りな講師

航空業界への就職を目指す 戸板女子短期大学 国際コミュニケーション学科 エアラインゼミ(1年生)では、
今年「ユニバーサルな対応を学ぶ」ことをひとつのテーマとしました。

 

空港・飛行機をご利用になるお客さまは多様化しており、
航空業界ではユニバーサル・サービスに力を入れているからです。

2022年11月には、放課後等デイサービスを運営するスキャットキッズ株式会社から
小田島様・吉田様をお招きして、特別講義を行いました。

 

講義の冒頭で
「障がいと聞くと、どんな人を想像しますか?」

と学生に疑問を投げかける吉田氏。

障がい…と聞くと、車椅子を利用する姿をイメージしたりしやすいものですが、
ぱっと見ただけでは判別がつかない知的障がいを持った方々がいらっしゃること、
ここ数年で発達障がい児が10倍に増えている状況からご説明がはじまりました。

また、小田島氏からは

「旅のバリアフリー化が進んでいるといわれていますが、
知的障がいやパニック障がいを持つ児童やその家族にとっては、空の旅は遠い存在。

身体的な障がいを持つ利用者へのサービスは各段に向上していますが、
知的障がい者とその家族は、旅に際して沢山の不安を抱えています」

と、具体例と共にお話をいただきました。

 

確かに、空港では保安検査場で金属探知機に反応しなくてすむ”非金属性=木製の車いす”が導入され、
羽田空港では、長距離の歩行に不安を感じるお客さまのために、自動運転パーソナルモビリティが走行しています。

遠隔手話サービスは各空港にも広がっており、目に見えるカタチで「すべてのひとに優しい空」が進んでいるとばかり思っていたことを反省しました。

 

航空会社各社の障がい対応サービスはこちらになります。

ANA 日本初!空港カウンターに遠隔手話通訳サービスを導入(2016年)

JAL 木製車いすを全国の空港に展開(2017年)

WHILL 羽田空港国内線第1・第2ターミナル出発ゲートラウンジ全域で 「WHILL自動運転モビリティサービス」の展開が決定(2021年)

 

「障がい」は幅広く、私たちが理解できていないこと、これから改善できることがまだまだあるのです。

 

授業では学生から、以下のような意見が寄せられました。

「今回のお話しを聞いて今まで自分のイメージの中にあったユニバーサルというものが変わりました。
お話しの中で『人間の中にある観念』という言葉が1番印象的でした。人は無意識のうちに観念を持ち、その観念が障がいをお持ちの方の生活を不自由にしているものだと思いました。街中でも大丈夫かなとか何かした方が良いかなとか特別視をする訳ではなく、何かあったらお手伝いをするということが大切だと学びました。そして『白い目で見ないでください』という言葉がもっともっと多くの人に伝われば良いなと改めて思いました。私に出来ることはまず理解をし、知識を増やすこと、そしてどうしたら過ごしやすくなるのかを考えることが必要だと思いました。
今回のお話しを私の周りの人から伝えていき、一人でも多くの人の意識を変えていきたいです(国際コミュニケーション学科1年 坂本さん)」

「私たちが彼らを白い目で見ること、社会のさまざまな事物や制度が取り除かれたとき、彼らは障がい者にはならないのではないか」という言葉が印象に残りました。白い目で見たり、憐れむのではなく、少しであっても、私たちができることに取り組むことで、全ての人が過ごしやすい環境になるのではないかと感じました。「戸板女子短期大学の学生にもできることがあります!」と具体的なご提案をお聞きしたので、私たちが可能な社会貢献に取り組みたいと思いました。
また、保護者の方からのご意見は、なかなかお聞きすることができないため、大変勉強になりました。「そもそも旅行に行けない」「多目的トイレやフィッティングボードが欲しい」といった、私たちでは気づけない意見でした。また、各航空会社がHPにてどのようなお手伝いができるかお伝えしていることも、知ることが出来ました。もし私が将来空港で働くことができた際には今回のお話を活かして、より多くの障がい者の方、ご家族が楽しんでご旅行できるようにしたいと感じました(国際コミュニケーション学科1年 二神さん)」

「私は羽田空港の国際線ターミナルの日本食料理店でアルバイトをしています。そのアルバイト先には毎日のように障がいをお持ちの方がご来店されます。「スキャットキッズ」では、あえて見守り、一人でできるように成長する場を与えていると伺い、今まで私は障がい者であるということで特別意識を持ち、必要以上にサービスをしすぎていたかもしれないと気づきました。本当は、その障がいを持ったお客様は一人でできることを私が何でもしすぎてしまい、不快な思いをさせていたのかもしれません。お客様にどれだけサービスするべきであるのか知ることが難しいと感じました(国際コミュニケーション学科1年 浦田さん)」

「お話を伺う中で、障がい児をもつ親御様が、『旅行に行く前に旅行をあきらめている』ということを聞き、驚きを受けたのと同時に悲しく感じました。私は「旅行の楽しさを障がいを持つ子にも楽しんでいただきたい」そして「お子様が楽しんでいる姿を見て親御様にも楽しんでいただきたい」と考えました。空港会社では、様々な障がいをお持ちの方への対応を練り、受け入れをされていますが、利用しづらいという現状があることも学びました。まずは空港会社がそのような取り組みを積極的に発信し、知ってもらい、安心してもらう必要があると実感しました。そして何より、私たち自身が障がい者に対する偏見を問題視し解決する必要があると感じました(国際コミュニケーション学科1年 桜井さん)

講義から得た知識を、ただの知識で終わらせたくない…という想いから、次回はエアラインゼミ9名の学生とスキャットキッズにてボランティアをさせてもらいます。

国際コミュニケーション学科
有田 りな

有田りな講師

国際コミュニケーション学科
エアラインモデル

皆さん、夢に向かって準備を始める時期になりましたね。興味がある分野を学び、実務的な知識を身につけていくプロセス、なんだかワクワクしませんか?! 「相談したいときにいつでも近くにいる」そんな戸板の講師の一員として、“なりたい自分になる”お手伝いをいたします!お目にかかれることを楽しみにしています。